どうしてなんだかなぜか捨てられないもの
僕は冬用の手袋にもう10年以上同じものを使っています。
ドンキーでたしか1000円しなかったやつだと思います。ドンキーって言ってもびっくりドンキーではなくって、ペンギンの方のドン・キホーテです。
指ぬきがされておりますゆえスマホの操作もできて、それでいて寒い時にはミトンをかぶせれて、そのわりに親指はノーガードというすごい手袋です。
/ おやゆびは? \
こないだ郵便局に向かう途中、道を歩いていたらお友達でもなんでもない知らん爺さんに話しかけられました。
爺「それは、手袋かー」
羊「はい?」
爺「手袋かー」
羊「あ、はい。そうです」
爺「そんなん初めて見たぞー」
羊「貴様は世のすべての手袋を把握しているとでも言うのか?」
たしかに、指に被せれれるミトンが独特というか収まりが悪くって、シルエットが変なんですよね。
友人の一人には「メリケンサック着けてんのかと思った」なんて言われたこともあります。
テレテレ自転車を漕いで僕と並走するジジィに、僕はサービス精神満載でぺろんとミトンを被せて見せてあげました。
爺「そんなん売ってんだなー」
羊「ドンキーで買ったんですよ」
爺「そんなん初めてみたなー」
羊「随分前なんで、今もう売ってるかわからないですけど」
爺「変わった形してんなー」
羊( 愛想笑い )
ジジィは直進。僕は右方向だったので話をぶった切って右に折れたのですが、おじいさんはその後も「初めて見たー」「手袋かー」とひとり言い続けておりました。
特にそれほど愛着が
あるわけではないんですよ。安物だしドンキだし垢抜けてオツシャレなわけでもないですし。むしろせめて黒色にすればよかったなあと若干後悔してるほどで。
実際、釣具屋さんで水にも強くてタフでバカで頑丈な手袋もお正月セールの時に買いましたし、
マルイのセール30%オフで「ぅおおおぉおおおおお」と買ってきた多分オシャレなのであろう手袋も持ってるんです。
それでもやっぱり、なんだかんだ結局これに戻ってきてしまうんですよね。
指の付け根がほつれたりして、もう随分とくたびれてるんですが。
厳選品ともお気に入りの一品とも違う、だけれどもしかしなぜだか取り替えの利かないなんとも不思議なこの手袋。
これからも、末永くよろしくお願いしますね。